影 長文です
- お題投稿者:
シム@嶋野- 投稿日時:
- 2008-09-28 04:25
- コメント
- げらげらげらは、好きなように笑ってもらってかまいません。
呼んでもらえると嬉しいなっ!なっ!
影(かげ)
縫い付けられたそれを剥がそうと
必死にそれを引っ張っていた
こんなもの、と心の中で叫ぶのに
腕に力は入らない
黒く、私に付きまとうものは大きく真っ赤な口をあけて
耳に響く声で笑い続けた
げらげらげらげらげらげらげらげら、と
そして馴染みのある声で、しかし不気味な声で私の耳元にささやく
「いつかおまえは俺になる。」
「いつか俺はおまえになる。」
「いつかお前は消えてなくなる。」
むちゃくちゃに振り回した手をすり抜けて
影は私に恐怖を囁き続ける
汗だくの服が気持ち悪い
ひどく、うなされていたのだと思う
頭が痛かった
何かに酷くおびえていた
順風満帆に生きている
そう、自分をつくれているはずだ
何も失敗していないはずだ
そう、臆病なほどを自分ばかりを見つめて
人に好かれる自分でいるはずだ
そう、いつしか悲鳴を上げる心を閉じ込めて
渇いた喉のためにコップに水を満たす
不意に視界に入り込んだ黒い影にびくつく
なぜ恐怖を覚えるのか
コップに満たされた水を飲み込む
心に忍び寄った影を不安を焦燥を飲み込む
明日もうまく生きよう
無理やり布団にもぐりこんだ頭に何かの笑い声が響いた気がした
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